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れ波)が発生するのはこのためである。

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(5)風浪と吹送距離、吹続時間との関係
海面における風速、風が吹いてきた距離(吹送距離)、風の吹き続けた時間(吹続時間)と風浪との関係には二つの基本的なケースがある。
一つは無限の吹送距離上の風浪の発生するケースで、この場合には、線上ではどこでも波は時間の経過とともに発達する。したがって、波の特性は吹送時間と風速によって定まる。
もう一つは、波が定常状態に発達するのに十分なだけの吹続時間があるが、吹送距離に制限のあるケースである。この場合の波の特性は、吹送距離と風速によって定まる。
船が出会う波は、これら二つの基本的なケースとその中間のケースの波であるが、前に吹いた風によって起きた古い波の上に、新しく局地的な風が吹き始める場合は多い。例えば、大洋の広い範囲に吹いていた風が、天気の変化のために風速と風向を変える。風向が反対となれば新しく発生した風は古い波を破壊し、あるいは、その一部を破壊して新しい波を生成する。
風波の予知については、波高H1/3(m)、周期1/3(sec)、吹送距離F(km)、吹送時間t(hr)の関係を示した図4.2風波の予知曲線がある。

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図4.2 風波の予知曲線(Wilson(1965)の式で修正したもの)

 

 

 

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